國學院大學日本文化研究所編、発行:國學院大學日本文化研究所、1983年
概要
幕末維新期から近代初期にかけての国学の諸問題に多角的に取り組んだ、本学創立百周年記念事業の一環として企画・編集された論文集。国学の幅広さを窺うことのできるものであり、以下の論文が収められている。
- 皇典講究所と古典講習科の創設―〈創國學校〉の系譜―(内野吾郎)
- 惟神分注を巡る諸説に就て―直毘霊論争の一面―(小笠原春夫)
- 津和野の国学と岡熊臣(加藤隆久)
- 岡熊臣の「死」の問題―宣長・篤胤の比較を通して―(安蘇谷正彦)
- 渡邉重石丸『天御中主神考』雑攷(安津素彦)
- 幕末における大権と毀鐘鋳砲(藤井貞文)
- 内藤耻叟の幕末史論―経歴と『安政紀事』の関係を中心に―(秋元信英)
- 鈴木重胤の神典研究(野口武司)
- 谷森善臣の古事記校訂研究―幕末から明治の古事記研究史の一環として―(青木周平)
- 国学者と学校問題―皇学所設立をめぐって―(阪本是丸)
- 神嘗祭の古儀復興と御巫清直(中西正幸)
- 本居豊頴伝(鈴木淳)
- 皇室の御学風と国学としての「敷島の道」―主として明治帝の御歌によりつゝ―(戸田義雄)
- 横井小楠のキリスト教観と「惻の誠」―宣長の「もののあはれ」論との近似性に触発されつゝ―(永藤武)
- 神道教派特立の過程―明治九年における展開―(宇野正人)
- 明治初期における国語学研究(久野マリ子)
- 明治期文法論の性格―助詞の扱いをめぐって―(平澤洋一)
- 国学者にみる〈国体〉概念の理解―「政治への関心」という視点から―(大原康男)
- 神社新報社編『近代神社神道史』に於ける明治前半の神道史の評価について(エルンスト・ロコバント)
- 渡辺重石丸考(上田賢治)