國學院大學日本文化研究所編、発行:國學院大學日本文化研究所、2002年、B6判347頁

概要

 國學院大學日本文化研究所では、平成2年の秋から、春、秋各々4回の「日本文化を知る講座」を実施している。この講座は、本学の教員、特に日本文化研究所の専任および兼任のスタッフが中心になって、その研究成果を社会に還元するものである。
 第2集は、第11回(平成7年秋季)から第20回(平成12年春季)までの講座の概要を掲載している。

目次

はじめに(椙山林継)

□第十一回(平成七年秋季)
道教と死者儀礼――台湾の事例を中心に(浅野春二)
韓・日古代食文化の比較(金天浩)
神楽と狩猟の儀礼(茂木栄)
神々の食膳(斎藤ミチ子)

□第十二回(平成八年春季)
越境する神々――海外における日本宗教の布教と信仰獲得(樫尾直樹)
伝説の神 昔話のカミ(野村純一)
都鄙の狭間の神々(八木橋伸浩)
考古学資料に見る神観念(椙山林継)

□第十三回(平成八年秋季)
岩倉具視とその時代――近代京都の夜明けと復興(阪本是丸)
伊藤博文と宮中(坂本一登)
「東洋のルソー」と中江兆民(小原薫)
井上毅――「明治国家の設計者」の実像(柴田紳一)

□第十四国「昭和の宰相たち」(平成九年春季)
犬養毅――「憲政の神様」の人と思想と行動(大原康男)
近衛文麿(庄司潤一郎)
戦時宰相としての東條英機(波多野澄雄)
吉田茂(柴田紳一)

□第十五回「祭祀儀礼空間の形成と展開」(平成九年秋季)
縄文人の大形建物(宮尾亨)
弥生集落と大型建物(粕谷祟)
豪族居館と祭祀(篠原祐一)
宮・都城と儀礼空間(平野卓治)

□第十六回「中世の祭と芸能」(平成十年春季)
風流踊りにみる棒振り(中村茂子)
中世寺院の正月行事と芸能――“鬼は外”の源流(松尾恒一)
地方王権の祭と芸能(島田潔)
都市の祭礼――練物と山車を中心に(福原敏男)

□第十七回「世界における日本の自然観」(平成十年秋季)
日本宗教の自然と霊性――ヨーロッパ、特にフランスとの比較から(樫尾直樹)
韓国における自然観――神話と自然観(朴善述)
水と森の文化――東南アジアと日本(大崎正治)
日本人の自然観と神道(三橋健)

□第十八回「インターネットで学ぶ日本文化」(平成十一年春季)
情報国文学への招待(相田満)
インターネット時代の歴史学研究(梶田明宏)
情報時代と日本宗教――宗教情報リサーチセンターの課題(井上順孝)
情報化と宗教伝統のゆくえ――調査地としてのインターネット(黒崎浩行)

□第十九回「近世近代日本におけるノブレス・オブリッジ」(平成十一年秋季)
江戸時代の朝廷・公家ーーその実体と自己意識(平井誠二)
華族と軍隊(浅見雅男)
歴史学者三上参次と帝王学――修史事業とのかかわり(高橋勝浩)
皇族と政治――皇族内閣運動の昭和史(柴田紳一)

□第二十回「江戸文化の諸相」(平成十二年春季)
江戸時代の出版と流通――その担い手(大和博幸)
江戸時代の刑罰――笞打ちと入墨(高塩博)
近世出雲大社の造営遷宮(西岡和彦)
江戸時代の宮廷学問――儒学を中心として(松本丘)

あとがき(高塩博)

執筆者紹介