【目次へ】

2.マーケティング(問9)

吉田和紀

 問9は「マーケティングするにあたってどの顧客層を重視していますか」と質問した【調査票と度数分布】。「非常に重視している」に1点、「重視している」に2点、「どちらともいえない」に3点、あまり重視していないに4点、重視していないに5点を与えた。表2-1の全体列に表示した【単純集計】の結果は、平均値を低い順、すなわち重視している順に、男性・社会人(1.88)、女性社会人(1.99)、女性・主婦(2.66)、男性・大学生(2.97)、女性・高齢者(3.03)、男性・主夫(3.07)、女性・大学生(3.12)、男性・高齢者(3.14)、男性・高校生(3.82)、女性・高校生(3.89)、男性・子供(3.92)、女性・子供(3.96)の順に重視されていた。つまり、マーケティングするにあたって、社会人の層を非常に重視する企業が多く、逆に高校生や子供といった若年層はあまり重視されないことが分かった。

 規模別に見ると(表2-1)、50人未満の企業の重視している顧客層順にみると、男性・社会人(2.15)、女性・社会人(2.19)、女性・主婦(2.67)、男性・主夫(2.89)、女性・高齢者(3.04)、男性・高齢者(3.11)、男性・大学生(3.42)、女性・大学生(3.46)、男性・高校生(4.27)、女性・高校生(4.31)、男性・子供(4.35)、女性・子供(4.42)の順に重視されていた。150人〜499人の企業の重視している顧客層順に見ると、男性・社会人、(1.83)女性・社会人(1.93)、女性・主婦(2.93)、男性・大学生(3.07)、女性・大学生(3.15)、女性・高齢者(3.29)、男性・主夫(3.54)、男性・高齢者(3.54)、男性・子供(3.86)、女性・子供(3.86)、男性・高校生(4.00)、女性・高校生(4.04)、の順に重視されていた。 500人以上の企業の重視している顧客層順にみると、男性・社会人(1.61)、女性・社会人(1.78)、女性・主婦(2.06)、男性・大学生(2.16)、男性・高齢者(2.41)、男性・主夫(2.44)、女性・高齢者(2.47)、女性・大学生(2.53)、男性・高校生(2.75)、女性・高校生(3.00)、男性・子供(3.35)、女性・子供(3.41)の順に重視されていた。
 規模別の分散分析のF検定の結果、男性・高校生(2.75)女性・高校生(3.00)は500人以上の企業が重視していて、1%水準で有意差が認められた。一方、男女共に重視されていた社会人は、男女共に規模別で有意差が認められなかった。

 業種別に見ると(表2-2)、製造業が重視している顧客層順に見ると男性・社会人(1.94)、女性・社会人(2.13)、女性・主婦(2.87)、男性・主夫(3.14)、男性・高齢者(3.31)、女性・高齢者(3.31)、男性・大学生(3.34)、女性・大学生(3.62)、男性・高校生(4.19)、女性・高校生(4.29)、男性・子供(4.39)、女性・子供(4.39)の順に重視されていた。卸売・小売業者が重視している顧客層順に見ると、男性・社会人(1.92)、女性・社会人(2.00)、女性・主婦(2.52)、女性・高齢者(2.80)、男性・高齢者(2.88)、男性・主夫(2.96)、男性・大学生(3.17)、女性・大学生(3.25)、男性・高校生(3,79)、女性・高校生(3.83)、男性・子供(3.84)、女性・子供(4.88)の順に重視されていた。サービス業が重視している顧客層順に見ると、男性・社会人(1.75)、女性・社会人(1.76)、男性・大学生(2.10)、女性・大学生(2.15)、女性・主婦(2.40)、女性・高齢者(2.79)、男性・主夫(3.00)、男性・高齢者(3.11)、男性・高校生(3,26)、女性・高校生(3.28)、男性・子供(3.30)、女性・子供(3.40)の順に重視されていた。男女共にサービス業では大学生を重視していた。
 規模別の分散分析のF検定の結果、男性・大学生(2.10)女性・大学生(2.15)はサービス業が重視していて、1%水準で有意差が認められた。一方、男女共に重視されていた社会人は、男女共に業種別で有意差が認められなかった。

 創業年別に見ると(表2-3)、1945年までに創業した企業の顧客層は、男性・社会人(1.67)、女性・社会人(1.90)、女性・主婦(2.55)、女性・高齢者(2.68)、男性・大学生(2.71)、男性・高齢者(2.79)、男性・主夫(2.89)、女性・大学生(2.94)、男性・子供(3.67)、男性・高校生(3,69)、女性・子供(3.83)、女性・高校生(3.88)の順に重視されていた。 1946年〜1959年までに創業した企業の顧客層は、女性・社会人(1.89)、男性・社会人(2.05)、女性・主婦(3.11)、男性・主夫(3.17)、女性・大学生(3.21)、男性・大学生(3.21)、女性・高齢者(3.28)、男性・高齢者(3.39)、男性・高校生(3,89)、女性・高校生(3.89)、男性・子供(3.94)、女性子供(4.00)の順に重視されていた。1960〜1971年までに創業した企業の顧客層は、男性・社会人(1.94)、女性・社会人(2.38)、女性・主婦(2.81)、男性・大学生(3.29)、女性・高齢者(3.38)、男性・主夫(3.44)、男性・高齢者(3.50)、女性・大学生(3.59)、男性・高校生(4.25)、女性・高校生(4.40)、男性・子供(4.50)、女性・子供(4.50)の順に重視されていた。 1978年以降に創業した企業の顧客層は、女性・社会人(1.90)、男性・社会人(1.95)、女性・主婦(2.20)、男性・大学生(2.63)、女性・大学生(2.74)、女性高齢者(2.74)、男性・主夫(2.84)、男性・高齢者(2.84)、男性・高校生(3.42)、女性・高校生(3.42)、女性・子供(3.55)、男性・子供(3.60)の順に重視されていた。なお、創業年別の分散分析のF検定の結果、有意差は認められなかった。

Copyright 2010, Yoshida Kazuki
【目次へ】 【つぎへ】