研究会『日本宗教文化の歴史的展開』
ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)との共同研究企画-大学院若手研究者・学生による共同研究会
- 開催趣旨:
日本の宗教文化に関する研究がグローバル化の一途をたどっている今日、研究者は世界レベルで研究の現状を把握する必要に迫られている。今回の研究会は、将来の学界を担う大学院学生・若手研究者が研究成果を発表することで、相互の研究動向を自ら把握し、新しい研究視座を開拓する端緒を発見するために企画したものである。 今回は、日本の宗教文化について、中世・近世、及び近代・現代と、2つのセッションを設け、それぞれの時代を専門とする発表者が独創的な視点から分析結果を発表する。その上で、本学の若手教員の司会のもと討議を行い、政教関係や庶民生活における宗教の重要性を抽出し、時代的特質などを明らかにしたい。最後に参加者による総合討議を行い、時代ごとの差異を整理しつつ、世界的視野からの日本の宗教文化の独自性・普遍性解明の糸口をつかむ予定である。
- 日時:
平成19(2007)年11月30日(金) 10時~17時
- 場所:
國學院大學
- 総括:
John Breen(SOAS准教授)
- 総合司会:
遠藤潤(本学日本文化研究所助教)
- 中近世セッション:
【中世1】Benedetta Lomi(SOAS) 「大安寺の馬頭観音-馬頭観音の変容についての研究ノート-」
【中世2】大東敬明(本センター研究補助員) 「南都の社寺における祓儀礼について~『中臣祓』春日社家大東家本「白杖之事」をめぐって~」
【近世1】Carla Tronu Montane(SOAS) 「1569年から1639年までの長崎における聖なる空間の変遷」
【近世2】井関大介(東京大学大学院) 「『雨月物語』における不可測論」
【セッション司会】新井大祐(本センター助教)
【セッション司会】松本久史(本学日本文化研究所講師)
- 近現代セッション:
【近代1】Alan Cummings(SOAS) 「歌舞伎、アイデンティティーと招魂社:河竹黙阿弥をめぐって」
【近代2】中村聡(本センター研究補助員) 「大国隆正の神道論とその地方的展開」
【現代1】Tullio Lobetti(SOAS) 「現代日本における修験者の生活」
【現代2】小林瑞穂(本学大学院) 「神社神道における現状と課題」
【セッション司会】藤田大誠(本学校史・学術資産研究センター助教)
【セッション司会】中山郁(本センター講師)
- この研究会によって、日本の宗教文化の多角的な理解を深める必要性を再認識いたしました。本センターでは今後も交流企画を検討してまいります。
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