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2-1 商品戦略において重視していること(17)

佐藤 貴洋

【全体の傾向】

集計された回答を見ると、価格、費用、を非常に重視している企業が多い。商品戦略を考える段階で、他社の商品との価格競争が激化していることが分かる。消費者側のニーズもそれと同様に価格に集中し、価格の重要性が高まっている。

 【企業規模別】(2-1-1)

【価格】企業規模に関係なくほとんどの企業が価格は非常に重視していると回答している。

【年齢層】企業規模に関係なく、あまり重視されていない。重視していると回答した企業内で300人未満が46.9%と300〜999人が34.0%である。

【知名度】ほとんどの企業が、知名度はかなり重視していると回答している。特に1000人以上の大企業は、39.0%と300〜999人までと比較して10.0%上回っている。

【デザイン】企業規模に関係なく、かなり重視していると回答している。

【費用】費用は、ほとんどの企業が「非常に重視している」「かなり重視している」と回答した企業が多かった。価格を重視している企業が多いのでそれだけ費用にも注意しているということだと思う。

【イメージ】イメージは全体的に重視されているが、企業規模が大きくなるほど重視されているという傾向にある。つまり、大企業になればなるほどイメージが重要ということである。

【ネーミング】ネーミングもイメージ同様企業規模が大きくなればなるほど重視されている。

 

 【業績別集計】(2-1-2)

【価格】全体的に業績が良い悪いに関係なく重視されているが、好調ではない企業ほど価格の%が高い傾向にある。

【年齢層】あまり重視されていないが、好調な企業の方がやや%が高い傾向にある。

【知名度】業績が良いほど重視している。対照的に、業績が好調ではない企業の「非常に重視している」という回答」は0%だった。

【デザイン】業績が好調な企業ほど重視している傾向にある。

【イメージ】イメージも業績が好調な企業ほど重視している傾向にあった。

【ネーミング】業績に関係なくそれほど重視されていない。

 

 【業種別集計】(2-1-3)

【価格】サービス業以外は、非常に重視しているという回答であった。特に物を製造している企業は%が高い。

【年齢層】どの業種も年齢層は、重視していない。

【知名度】建設以外は、かなり重視している。同じ製造会社でも個人向けの方が法人向けと比較して%が高い。つまり、規模が小さい会社の方が知名度を重視していることが解る。

【デザイン】業種に関係なくやや重視されている。

【費用】費用も業種に関係なく重視されている。

【イメージ】全体的に重視されているが、特に%が高いのはサービス業である。人と接点がある為イメージが重要なのは当然であるといえる。

【ネーミング】これも業種に関係なくやや重視されている。

 

【まとめ】全体的に業績なら好調な方、規模なら大きい方が、ほとんどの項目に対して重要視しているので似ている傾向にある。業種なら、製造業なら価格と費用、サービス業ならイメージといったその業種ごとに重要視されている項目が違うので戦略もまた変わってくる。

Copyright 2001, Takahiro Satoh

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