問10の「新卒の女性を採用する際に重視していること」についての返答を単純集計すると次のようになった。1番多かったのは「仕事にかける意欲」で83.5%、第2位は「人間性」の77.3%であり、以下、「コミュニケーション能力」が55.7%、「行動力」が47.5%、「一般常識」が43.3%、「専門的な技能、技術」が39.2%、「資格の有無」が14.4%、「自宅通勤である」が12.4%、「学歴」が11.3%、「年齢」が10.3%であり、「浪人経験の有無」および「留年経験の有無」はともに回答がなく、無回答は1%であった。
女性従業員比率別では、会社における女性の割合が少ない(17%未満)のところでは(表2-2-1)、資格の有無や、専門的な技能・技術、自宅通勤である、などの三項目が、他の女性比率が、中程度や多い企業と比べて重視されていた。
また全体的に大きく加味されているのは、コミュニケーション能力、行動力などで、女性の多い、少ないにかかわらずどの会社でも半数以上の割合で大きく見ている。
200人未満、200〜499人、500人以上と、規模別に企業を分けてみると(表2-2-2)、人間性、仕事にかける意欲は3グループとも70%を超えており、どこでも重視していることが分かる。自宅通勤であるということについては、従業員数が少ない所ほど重視していた。注目すべき所は、コミュニケーション能力である。従業員数が多くなるにつれて、重視するパーセンテージが20%ずつもあがっており、最大で40%の差がみられた。また、仕事にかける意欲、年齢については、中間の企業が特に高かった。資格の有無は逆に他の2つと比べて低かった。
新卒女性の採用時に重視していることについて業種別では(表2-2-3)、一般常識については、電気・精密の分野が、他に比べて割と少ない。また人間性については全体的に多いけれど、金属・機械の分野が、ずば抜けて大きく加味されている。行動力に関しては、金属・機械の分野が他に比べて、割と少ない
Copyright 2002, Chizuru Hayashi