中国文学科セメスター留学(12月の便り)
(引率者からの便り)
冷え込みも厳しくなり、宿舎のすぐ裏を流れる衛津河にも氷が張るようになった。セメスター留学もいよいよ最後の3週間である。
12月1日(土)には、漢語言文化学院主催の留学生スポーツ大会が開かれた。國學院のセメスター留学のクラスからも、バスケットボールとバレーボールの試合にそれぞれ1チームずつ参加したが、残念ながらいずれも初戦で敗退した。
3日(月)には、第七・八・九単元の語法のテストが行われた。
6日(木)は、太極拳の授業の最終回。
7日(金)は、第一回の荷物の発送。いよいよ帰国準備も本格化してきた。郵便局が愛大会館の2階まで出張してきてくれたので、そこで手続きをして発送することができた。たまった荷物を整理して、それぞれ段ボール箱につめて日本に送っていたが、まだまだ部屋には物があふれている者も多いようだ。
何も行事のない週末はこれが最後になるので、泊まりがけで北京へ出かける者も多かった。
11日(火)午後2時からは、南開大学外国語学院教授王健宜先生を講師に迎えて講演会を行った(403教室)。演題は「中国現代学生気質」。日本と変わらない現代中国の学生たちのあり方に驚かされた。
14日(金)には、12:45に集合し天津郊外の楊柳青に行った。まず年画博物館で年画の製作過程を見学した後、清末の富豪の邸宅跡である楊柳青博物館(石家大院)を見学した。
16日(日)は、16:00から帰国説明会が行われた(403教室)。帰国までの日程の確認、注意事項の伝達がなされた。17:00からは愛大会館の食堂で、日本研究院の大学院生とともに下山さんの作ったカレーライスをごちそうになった。そのあと、日本研究院の会議室に移動して第2回カラオケ大会が行われた。
18日(火)には、聴力(聞き取り)の最終試験が行われた。16:30からは、第2回目の荷物の発送。前回よりも多くの荷物が集まった。
20日(木)には、語法と口語(会話)の最終試験が行われた。これで南開大学での中国語の授業はすべて終了となる。夜には恒例となった今月の誕生会が愛大会館の食堂で行われた。
21日(金)には、修了式(結業式)と中国文化講座発表会が、本学と南開大学の教職員・学生が多数出席する中、主楼の講堂(小礼堂)で行われた。修了式の最後には、セメスター留学に参加した学生全員が中国語で1分間スピーチを行い、留学の成果の一端を披露した。
続く中国文化講座発表会は、学生たちがすべて中国語のみを使用して、二胡の演奏、武術の表演、絵画の披露、寸劇の上演を行った。夕方からは、明珠園の食堂で晩餐会が行われた。
当初の予定では、24日(月)に天津から直接北京空港に向かう予定であったが、霧で高速道路が閉鎖されるおそれがあったので、予定を変更して23日(日)のうちに北京に移動することにした。お世話になった南開大学の先生・職員や語学パートナーと涙の別れをして13:00に出発。バスで北京に向かう。
北京では新橋大飯店に一泊し、24日(月)には全員無事に帰国した。
本学におけるセメスター留学の実施は今回が初めてであった。大きな事件・事故もなく無事に終えることができたのをまず喜びたい。中国語の学習については一定の成果を収めることができたであろう。二年次でHSK6級に手が届く者がでてきたことはこの留学プログラムの成果であるといえるが、反面中国語の習得についてはまだまだ努力が必要な者も多い。学習以前の生活習慣上の問題をどう乗り越えていくかが今後の課題となると思われる。セメスター留学は、いわば留学入門・学習の動機付けという意味合いで実施している。これで終わりではなく、これから始まるのである。参加者の今後に期待したい。
(浅野 記)
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