國學院大學      國學院大學中国文学科

セメスター留学たより<6>
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中国文学科セメスター留学(10月の便り)

  (引率者からの便り)

    カラオケ大会3等賞
 天津の季節の移り変わりは早い。10月のはじめにはまだ暑い日もあったが、下旬には最低気温が2度まで下がるようになってきた。冬の寒さである。
 10
1日(月)から7日(日)は国慶節の休暇。事前に行動計画表を提出した4グループ20名の学生が旅行に出かけた。
 第1グループ 二名 10/2〜6 上海・紹興
 第2グループ 十三名 10/2〜5 北京
 第3グループ 二名 10/1〜6 開封
 第4グループ 三名 10/1〜7 西安

中には、駅で並んで切符を買ったり、電話を掛けて宿を取ったりして、自分たちだけですべて旅行の手配をしたグループもあった。もう中国での生活に不自由を感じていないようである。いままで活字や映像でしか見たことのない名所・旧跡にじかに触れた感動を胸に、みな無事に帰ってきた。天津に残った6名も天津市内を観光したり、買い物をしたりして、休日を楽しんだ。

8日(月)から授業が再開された。腰を落ち着けて中国語の学習に励む日々が続く。10日(水)の授業の際、教室から歌声が響いてきた。何事かとのぞいてみると、一同でケ麗君(テレサ・テン)の「甜蜜蜜」を歌っていた。授業の一環で、中国語の歌の練習をしていたのである。

12日(金)には、企業訪問を行った。訪問先はフランスのレミー・マルタン社との合弁企業である王朝葡萄醸酒有限公司(王朝酒業集団)の天津市郊外にある工場。ワインとブランデーの製造過程を見学した。ここで生産される「王朝(ダイナスティ)ワイン」は、中国三大ワインの一つとして知られている。天津産の葡萄で作られたワインとブランデーの試飲もできた。

15日(月)からは、1125日に行われるHSK(漢語水平考試)へ向けての補講が開始された。月曜日と木曜日の週2回で、合計8回実施される。月曜日は早朝から太極拳もあるので、「きつい」との声もあったが、みな頑張って取り組んでいる。特に聴力の向上が必要であることに気がつかされた学生たちは、より一層力を入れて練習に励んでいる様子である。

19日(金)は、午前中に第二段階(第三単元・第四単元)の口語(会話)と聴力(聞き取り)の試験が実施された。
 午後には、課外活動として、南開大学外国語学院教授の劉雨珍先生を講師に迎えて講演会を行った。演題は「中国大学教育の過去、現在および未来」。中国における大学の草創期、戦争・文革を経て現在に至る過程、大衆化へ向かう現状、国家の方針と将来について、南開大学の歴史も含めて、お話をうかがった。いま自分たちが学んでいる中国の大学、交流している中国の学生たちに対する認識を深めることができた。
 夕方からは、愛大会館1階の食堂を会場に、10月生まれの学生の誕生日を一緒に祝う誕生会が行われた。下山さんが朝から作ったカレーライスと生活部の学生が買ってきたケーキで、楽しいひとときを過ごした。漢語言文化学院の先生方からもプレゼントをいただいた。最後に10月生まれの六名が、一人一人中国語でスピーチを行ってお開きとなった。

22日(月)は、午前中の授業の前半に、第二段階(第三単元・第四単元)の総合中国語試験(文法を含む総合的な筆記試験)が行われた。後半では一九六〇年代の幼稚園を舞台にした「看上去很美」という映画を見た。先生からいくつかの課題が出され、翌日の授業で、映画についての討論が行われた。

23日(火)には、試験の成績が発表された。全体的に向上してきているが、一部にまだ取り組みが不十分な学生が見られる。そうした学生に対しては面接を実施して奮起をうながした。

26日(金)からは、漢語言文化学院の「漢語節」が始まった。これは日本で言えば文化祭にあたるもので、漢語言文化学院という対外中国語教育を行う学部を単位として実施される。11月9日までさまざまな行事が行われるが、この日はまず、東方芸術大楼で、開幕式(開会式)と「HSK」が行われた。「HSK」は、漢語言文化学院の留学生による「中文歌曲演唱比賽」(中国語の歌のカラオケ大会)のことで、「Hanyuan (漢院) Student’s  Karaoke」の略。もちろん「漢語水平考試」のHSKに掛けている。國學院のセメスター留学組からは1グループ6名が出場し、「ONLY ONE」(中国でのタイトル)すなわちSMAPの「世界に一つだけの花」を歌った。他の学生たちも会場に駆けつけ、國學院の小旗を振って応援した。その甲斐もあってか、三等賞に入賞した。

30日(火)には広報部による壁新聞「宣伝部報紙」bRが張り出された。今回の記事は、国慶節の旅行、生日宴会、農村見学、企業訪問であった。

次回の便りは、11月末になる予定です。 


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