青木 | 秋澤 | 池内 | 石川 | 岡田 | 辰巳 | 傳馬 | 豊島 | 針本 | 山岡 |
タイトル! |
共有の物語 |
執筆担当 中世文学 松尾葦江 |
年令の異る人々が同席して、談笑しながら、しかし互いにそれとなく長幼を知ろうとするとき(日本では、さりげなく年令やキャリアによって使い分けねばならぬ作法があり、それを目だたぬように、しかもきっちりと出来ることが、自らも尊敬と信頼を得ることになるから)どんな方法をとるか。父たちの世代は(男同士の場合だが)、「それで君、兵隊は」と訊いたらしい。いつ、どこで招集され、どこへ配属されたかで、およその年令と、体験とが判り、共通の話題ができた。私たちの世代は、学校給食の話で盛りあがる。どんなおかずが待望され、何が苦痛だったか。都会と地方とでは多少のずれがあるのだが、およその年令が判り、想い出が共有される。後輩たちの世代は、どうやらテレビ・アニメの話題らしい。 手のこんだ化物の出る紫宸殿 |